社会人研究者が色々頑張るブログ

pythonで画像処理やパターン認識をやっていきます

逆位相音楽用のイヤフォン作成

はじめに

前回、pythonで逆位相音楽の生成法を紹介しました。
逆位相音楽にすると、以下の様にオリジナルとはまた違ったテイストが出てきます。

オリジナル 逆位相音楽

この素敵な楽曲は魔王魂様で公開されている「世界が僕らに揺れるまで」です。
非常におおらかなライセンスで素敵な楽曲を公開して頂いている素晴らしいサイトです。
世界が僕達に揺れるまで | 公式歌詞 & 音源無料ダウンロード 魔王魂

逆位相音楽の仕組みやpythonでの生成法は以前の記事を参照してください。
nsr-9.hatenablog.jp

前回の方法は音楽ファイル(mp3, wav)から生成する様なプロセスだったのですが、一回一回変換するのがそこそこ手間のかかる作業でした。
そこで今回は、イヤフォンの半貫状態を再現するコンバーターを作成し、PCから流れてくる音をすべて逆位相変換出来るようにしたいと思います。

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作り方

作り方はとても簡単で、ステレオ用のイヤフォンジャックのGNDを短絡するだけです。 ステレオ用のイヤフォンジャックは次のような外観をしています。
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イヤフォンジャックは次のような構造になっています。
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通常はイヤフォンジャックのオスメスのR/L/GNDがそれぞれケーブルで接続されていまが、そのGNDを短絡してあげることで逆位相コンバーターになります。
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作成

買ったもの

名前 値段
3.5mmステレオミニプラグ(オス) 60円
3.5mmステレオミニプラグ(オス) 60円
2芯オーディオケーブル 100円

別途、はんだごて、半田、圧着ゴムを用意しました。

オーディオケーブルは以下の画像のように、3本のケーブルが束になっているものです。
ケーブル内にシールドが入っており、外部からの電磁ノイズに強く音質が良いと言われているます。
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このケーブルの内、赤と黒をそれぞれイヤフォンジャックのL、Rに接続します。
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全部のパーツを組み合わせると次のようになります。
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この様にイヤフォンと再生装置の間につなげる事で逆位相音楽を聞くことが出来ます。
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実際に音楽を流してみた

ステレオ録音が可能なDR-05を用いて、逆位相音楽と通常の音楽を録音してみました。
nsr-9.hatenablog.jp

コンバーターを通してヘッドフォンから流した音声と、コンバーターを通さずにヘッドフォンから流した音声をそれぞれ録音しました。
録音は以下の写真の様に行いました
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通常 コンバーターあり

思ったより音質が良くてビックリしました。DR-05は高性能ですね!
またコンバーターを通して聞くと逆位相音楽になっていることが確認できます。
少しS/Nが悪い(というより音量が低い?)様に感じますが、GNDが接地していない為に不安定になっている事が影響しているのだと思います。

おわりに

PCやスマホから流れる音声をリアルタイムで逆位相化するコンバーターを作成しました。
コンバーター化する事で、Youtube等の作業用BGMが逆位相化するので、とても快適になりました。